花びらを数える日々

チラシの裏、ときどき星の屑

パーソナリティーを温ね、優しさを知る / 自分の価値を最大にするハーバードの心理学講義

本を読んだ感想をだらだらと。内容についてはあまり触れていない読書ログ。今回はちょっと我ながらあまりにもなログになってしまったので、本は読んでもこの記事は読まないでほしい。 読んだ本は、「自分の価値を最大にするハーバードの心理学講義」。

自分の価値を最大にするハーバードの心理学講義

自分の価値を最大にするハーバードの心理学講義

素敵な内容の書籍だったので、くれぐれもこのブログを読んで買わないことを決意しないでほしい。

自分の偏りを知ることで、舵とりをしたい

さて。
あなたが何かを見たとき、あなたはどのように受け止め、思考し、行動選択するのだろう?
あるいは僕は、どうするのだろう?
そんなことをぼんやりと考えながら読み始めた。

僕は最近、人の思考と行動について興味がある。
自分が持つ思考の傾向や癖を把握し、理解することができれば、もっと正しい選択ができるのではないか、と思うのだ。

何が正しいかはわからないけど、右だったり左だったり、利己的だったり利他的だったり、白や黒といった軸は何にでも何かしらあるはずで、自分がそのどちらかに偏っているのならば、その偏りを正す、あるいは偏っていることをきちんと認識した上で偏ったままでいたい、と思う。

話は変わるけど、音楽の趣味嗜好は30代のうちに固定されてしまうらしい。そんな話題を耳にしてから、僕は東京事変をよく聞くようになった。幸いなことにまだ音楽の嗜好は固定されていないみたい。

何かを悪いと云うのはとても難しい 僕には簡単じゃないことだよ

大人になった今だからこそ、そんな透明人間になりたい、と願いはじめたのかもしれない。

人は皆人それぞれ

人の心と向き合ったことがある、という人はどのくらいいるものだろう。
自分の思考について、その傾向や癖について、正しく捉えてみようと試みたことのある人はどれだけいるだろう。

僕は人と人とは分かり合えないと思っている。それは同じ経験をしていない人に、その人の気持ちを真に理解することが不可能だと考えているから。
でも、理解できない・分かり合えないからこそ、想像力を働かせて慮ることが大事なのだと思っている。

心理学は、たぶんその助けになる。
色々な性質による分類やその傾向を知ることで、自分自身を知り、自分と他者の違いを知ることができる。その違いがどのようなものか知っていれば、自分と違う相手の考えや感じ方を予想・想像しやすくなる。

人は誰でも、あらゆる人と似ていて、一部の人と似ていて、誰にも似ていない。

この本では頻繁に、上記の引用文や「人によって価値観が異なる」ということが書かれていた。
色々な実験や調査に基づく心理学について書かれているが、それらの前提にある考えがこれなのかもしれない。

どのような性質も、良い面もあれば悪い面もある。そういうことが書かれていて、だから本書では自分の長所も短所も驚くほど指摘される。

人の性質は様々で、そのどれもが0か1かで判断できるものではない。曰く、パーソナリティはタイプではなく尺度で判断するものなのだそう。
当然のことなのだけれど、僕はそれをしばしば忘れてしまう。多分、多くの人が同じように忘れてしまうことだと思う。
違いがあることと、違いの内容をもっと幼いうちから知っておけたら、自分に合わない人間と接するときももっと優しくなれたのではないか、とも思う。

そんな感じで、少し優しくなれた気がする秋の夜。うまく説明できないのはまだ理解と記憶が定着していないせいだ、と思うので、寝かせることにしよう。