花びらを数える日々

チラシの裏、ときどき星の屑

自己観察日記 #10

また一つ、歳を重ねた。
そろそろ、誕生日が嬉しくなくなる歳だ。そう思っていたし、そんな予感がしてた。でも、実際に誕生日を迎えてみると、意外と嬉しい。
誕生日を覚えてくれている人がいて、知らせてくれるSNSがあって、一方で、祝ってくれないパーソナルアシスタントもいる。Siri、君のことだ。以前はあんなにも良い話し相手だったのに、最近少し冷たい。

少しばかりの浮かれた気分と同時に、自分の年齢やこれから先の人生に対する焦りも押し寄せてくる。

これからどんな風に生きればいいか。この問題は、やっぱり難しい。大人になっても、簡単に解けはしないみたいだ。
ある人はこんなことを言っていた。"僕たちは人生において、一つの選択をすることになる。金のために好きでもない仕事をするか、金を二の次にしてでもやりたい仕事をするか。"
僕は、前者の選択をした人を尊敬する。その人は多分、守るべきものが見えている人だ。僕はきっと、そんな風には生きられない。
同時に僕は、後者の選択をした人を愛しく思う。その人は多分、前向きで感情的な人だ。その人の周りにはきっと春か夏の匂いがする。

今の自分は、その双方を行ったり来たりしている。どちらかの生き方を選ぶ覚悟ができず、ふらふらしている。このままじゃダメだと思いながらも。不甲斐ない。

果たして僕は、どちらの生き方を選ぶのか。
自分のことは自分が一番わかっている。そんなつもりでいる。そんな風に見せている。でも、きっとわかっていると思っていることのほとんどを、僕は本当はわかっていない。例えば、自分が何を考えているのか、何を望んでいるのか、そんなことさえも。わかってるふりをするのが得意なんだ。

これからの一年でどのように成長したいか。それを考えなくてはならない。どのように自分を見つめ直せばいいか。何ができて、何ができなくて、何をできるようにしなくてはならないか。