花びらを数える日々

チラシの裏、ときどき星の屑

美しい想いは、美しいというだけで価値がある

いろいろなことを考えていると、どうしても気持ちが暗くなりがちだ。 それは、いろんな絵具を混ぜると濁ってしまうのに似ている。

ひとつひとつは綺麗なはずだ。根拠はないけれど、そう思う。 この世界には沢山の美しいものがあって、僕はそれを数えて生きていきたいのだ。

今日はたまらなく悲しくなって、だから美しいと思ったものに目を向け、文字にしておこうと思った。

少し前のこと。
もう七夕は過ぎてしまったけれど、一昨日まで街中のあちこちには短冊が掛けられていて、僕はそこに描かれている願いをふと盗み見てしまったりしていた。 内容は覚えていない。けれどそこにあった願いは、書いた本人以外のことを願ったものだった。一年に一度、願いが叶うとされる伝説の日に、自分の欲ではなく、誰かを幸せにすることを願う人がこの世界には沢山いるのだ。
そんなことを考えると、僕はとても嬉しくなってしまう。油断すると涙まで出そうになる。僕も願い事を書いた本人でさえも、願いが本当に叶うなんて信じてはいないだろうに。

実益の伴わない願いや想いなんて、意味がないと切り捨てられることもある。 でも、自分が空っぽに思えた夜なんかには、そういうものがたまらなく美しく見える。

明日からまた頑張ろう。