花びらを数える日々

チラシの裏、ときどき星の屑

もしかして:すきやき

今週のお題「恋バナ」

僕はすきやきという言葉がどのような料理を指すのか、わからなくなることがある。

昔話をしよう。
まだ僕らが若者で、ガラケーを持っていた頃の話だ。

メールでは機種に依存する絵文字と顔文字で感情を表していたし、切れ目のないLINEでのやり取りと違って、一通の中にも物語があった。

メールの最後には、「—END—」という表示があった。ガラケーのメール画面を思い出してみてほしい。
当時の携帯は画面も小さくて、スクロールしないで表示できる範囲はごく限られていた。

ある日、仲のいい女の子から、こんなメールが届いた。


 すき
 ——— END ———
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 やき。
 ——— END ———

流行っていたのか、冗談なのか、あるいは本気だったのかは知らない。

その女の子は数年後に年上の男性と結婚して、今は幸せそうにしている。

これが恋バナなのかどうかは、大人になった今でも正直わからない。
僕は多分、かなりちょろい。だからきっと、恋バナだったのだろう。


それから月日は流れ、僕は多分、少し歪んでしまった。
今は声を大にして言いたい。

リア充爆発しろ!